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March 29, 2006

アート系学生に Linux

japan.linux.com にアートの学生にGNU/Linuxをという記事が。僕は1999年から4年間、東京芸術大学の先端芸術表現科で非常勤助手・非常勤講師をやってたのですが、ここでは最初から GNU/Linux を学生に使わせてました。藤幡先生の意向で。Windows とデュアルブートにして、プロプライエタリなソフトも平行して学ぶようなカリキュラムになってました。FVWM に Emacs に メールは Mew で、tcsh でファイル操作。Gimp はなんとか使えてたけど、ベクターグラフィックスはまともなソフトがなかったなぁ。少なくとも日本語では、デザインの仕事ができるような状況では全然なかったです。うーむ、今考えるとかなり過酷かも…。その頃のニュースレター (pdf) で様子が伺えるかと。

でもでも、レンダリングツールは皆楽しんでましたよ。VORT はシーンファイルからコマンドラインでレンダリングするツールなんですが、これでシェルスクリプトを使ってちょっとずつ違うシーンファイルを作ってアニメーションさせるっていうのやったんですよ。これはよかった。プログラミングはムツカシクても、動くと楽しい。ちょっと出来る学生には、三角関数とか再帰とかを教えて使わせたりしました。

学生たちは大変そうでしたけど、Windows や (当時の) Mac では隠れてしまってるコンピュータの様子を知る機会にはなってたと思います。ネットだってブラウザとメールだけじゃなく、telnet はもちろん ping やら traceroute やら rwho やらやったことで、なんつーかこう、ネットワークの感触みたいなものを感じてもらえたと思いますし。コンピュータそのものの使い方だけじゃなく、ついでにフリーソフトウェアの文化を教えたりできたのも実はかなり大きいんじゃないかと。今やるとまた違うのかなー。

投稿者 ryoji : March 29, 2006 12:41 AM

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