このページは国際博物館会議 (ICOM) の国際ドキュメンテーション委員会 (CIDOC) によって作成された 「博物館資料情報のための国際ガイドライン: CIDOC 情報カテゴリ」 (International Guidelines for Museum Object Information: The CIDOC Information Categories) の一部です。 これは、博物館コレクションの資料に関する記録を進める際に利用できる、 情報カテゴリについての説明です。 「ガイドライン」についてのより詳しい情報は、 先頭のページ をご覧下さい。
1993年のスロヴェニアのリュブリャナでの CIDOC 役員会で、 CIDOC データ・用語法ワーキング・グループは博物館資料のための一連の 情報カテゴリの開発を委託されました。これは国際的な博物館コミュニティ、 とくに既存の標準が使えなかったり、また発展途上国にあるような 小さな博物館で使われるよう意図されたものでした。
データ・用語法ワーキンググループのメンバーは、その前には 美術と考古学のコレクションのための情報カテゴリを開発していました (International Council of Museums. International Committee for Documentation, 1992 and 1993)。 加えて、データモデル・ワーキンググループはデータモデルの開発に通じる 情報カテゴリについての理論的な仕事を進めていました。 (International Council of Museums. International Committee for Documentation, 1995a and b)。 その結果、プロジェクトは 2 つのグループのコラボレーションによることが 決まったのです。
データ・用語法ワーキンググループの Toni Petersen と データモデル・ワーキンググループの Alice Grant が議長を務める プロジェクトチームが、ワーキンググループのメンバーから作られました。 そのほか情報カテゴリの策定に特定の関心をもつ 4 つのイニシアチブにも 連絡窓口が作られました。
最初にやるべきことは、既存の国別または国際的な情報標準の再調査でした。 1993年10月に、19ヶ国の CIDOC のメンバーがこのプロジェクトへの貢献を 促されました。この依頼は19のデータ標準をもたらしました (開発プロセスへの貢献を参照)。その後、自然科学博物館からの標準への要求で、 さらに4つが加わりました。プロジェクトのコーディネーターはこれらの標準を 調査して、CIDOC が 1978 年に発行した美術・考古学のための情報カテゴリ およびデータモデルの元のリストと、連絡グループが開発中のリストを 報告にまとめました。そしてこれらの情報源に共通のカテゴリを同定するための 分析が行なわれました。
これらのガイドラインの主な情報カテゴリは、この分析から浮びあがったものです。 1994年4月に AHIP の後援によりロンドンで開かれた会議で、 プロジェクトチームのメンバーはこの分析を評価し、暫定的に 博物館資料のための最小限情報カテゴリと題された最初の草稿を承認しました。 この草稿は1994年のワシントン D.C. での CIDOC 会議における 2つのセッションの議題でした。プロジェクトチームと会議の参加者の提案の結果、 ガイドラインには徹底的な改訂がなされました。
プロジェクトチームはこれらのガイドラインが公式な標準の地位を獲得していない ことを理解しています。この点で、国際的な博物館のコミュニティ全体の 合意へと向けた提案として読まれるべきものです。 我々はそれに充分達成できれば満足です。
Alice Grant, Josephine Nieuwenhuis, and Toni
Petersen
Williamstown and London, June 1995
file: guidepre.htm; author: CIDOC; updated June 1995