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March 21, 2005
マルセル・デュシャンと20世紀美術 @ 横浜美術館
もう終わってしまいそうだったので、マルセル・デュシャンと20世紀美術 @ 横浜美術館を見てきました。再制作のものなどが多いものの、デュシャンのよく知られた作品をまとめて観る機会にはよかったと思います。
デュシャンの作品と、それらに影響受けたり引用をしたりした作品が並べられていたりするのですが、そのことが逆にデュシャンのユニークさを際立たせていたように見えました。特に一連のレディ・メイドをそう感じたのですが、デュシャンの作品って、あんまり芸術芸術してないっていうか。レディ・メイドは当然なのかもしれませんが、他の作品でも多かれ少なかれそういう印象を受けました。他の作家と並べてみたときに、まるでデュシャンだけ違うルールでプレイしてるみたいな違和感があるというか。特に自転車の車輪。ほんとに味も香りもなくて見てても新聞紙を噛んでるみたい。いいとかよくないとか考えても意味ないなっていう。確かにある意味すごいかも。
『デュシャンは語る』からの引用がところどころ壁面に書かれていたのですが、この本を読んだときに、あーこの人は芸術より幸福のほうがずっと大事だったんだな、という感想を持ったのを思いだしました。アートに関する発言は全般的に覚めてるんですが、でもそのことにとても満足しているような。生き方としていいよな、こういうの、と思いました。
投稿者 ryoji : March 21, 2005 03:08 PM
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