『彫刻アニメーション 夢のリアリティ グレゴリー・バーサミアン展』

ICC の常設展示にも作品「ジャグラー」がある Gregory Barsamian の個展。 巨大なゾーイトロープ(回転覗き絵)で人形のアニメーションを作る作家で、 ユング心理学の影響から夢の断片をモチーフにしているそうだ。とてもユーモラスな 動きや表情を彫刻たちは見せてくれるので、見ていて単純に楽しい。 けれど、例えば本の中のトカゲをすくい上げようとして失敗する 「すくいとる指(いつも濡れて)」や、引きさかれたカップルの一方が別のパートナー と踊りはじめる「ツー・ステップ」のように、皮肉のこめられた作品もある。 常設展示にある「ジャグラー」は、今回見た他の作品と比べてあまり悪意が ないという点で、動きがやや凝ってはいるもののあまり好きになれない。

ところで ICC は今後10/1から4月まで休館することになっている。スペースが 縮小されるそうだけれど、NTT が分割になったから半分なんじゃない? なんて 冗談を言っていた人がいた。リニューアル・オープン後の活動がちゃんとして くれているといいのだけれど。どうなるのやら。


Review 2000[Index]
Murata Ryoji - <ryoji@cc.rim.or.jp>
$Date: 2000/9/10$