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November 28, 2005

関秀夫『博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館』

職場を知ろう! ということで、関秀夫『博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館』(岩波新書953, 2005) を読んでます。

博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館

日本の博物館の父、町田久成がいかにして博物館を創設したかが丁寧に追ってあって、とても勉強になります。薩摩の出身だったんですね。ということは、今の上野公園になる前の寛永寺が戊辰戦争で焼け野原になったこととか、博物館の開館に向けて動いてた時期に西南戦争があったこととか、いろいろな思いを持ってみてたんじゃないかなーと。あと若い時にイギリスに行ってて、そこで大英博物館にいたく感動したんだそうで、それにインスパイアされて博物館をつくろうと考えたんだそうで。そうかー大英博物館かー。

町田久成の伝記としても面白い読み物だと思います。外務省から外されたこととか、壬申検査とか、上野動物園の創設者田中芳男との因縁とか、大久保利通のバックアップとか、文部省やら内務省やら農商務省やら各種省庁の利害・思惑のうずまく様などなど…。うーん、これ年末年始のドラマスペシャルとかでやったら、結構面白いのができそう。いやほんと。時代も幕末から明治初期だし、ウケるんじゃないかなぁ。

投稿者 ryoji : November 28, 2005 01:20 AM

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