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March 30, 2007

「鳥獣人物戯画巻」がキュートすぎる

今、東京国立博物館では特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ ― 天才の実像」が開催されていて、本館特別5室に展示されている「受胎告知」が大変な人気をあつめています。で、これから行かれる方についでに是非オススメしたいのは、本館の平常展です。一つは下絵の特集陳列。絵師たちが構想を練った下絵から、その軌跡が見えるようで、大変興味深いものです。特に、狩野栄川古信の下絵に吉宗が手を入れて、鷹の背中が見えすぎるとか爪が長すぎるとか細かい注文が入ったものがあったりして、暴れん坊将軍はなかなかウルサ型だなとか(違)、こういうのは面白いです。

で、もう一つは4月22日まで展示されている「鳥獣人物戯画巻」の甲巻です。あのアレです。これは是非。なんか先日展示室を覗いたらあまり人が多くなかったので、ゆっくり見るチャンスではないかと。みんながレオナルドに夢中になってる間にしっかり楽しめるんじゃないでしょうか。
いやそれにしても、これはキュートすぎる…。生き生きとした動物たち、みんな顔が笑ってるんですよねー。かわいいー。僕は、帽子をかぶったウサギの耳が左右に垂れてるという絵にやられてしまいましたよ…。

投稿者 ryoji : 10:31 AM | コメント (2) | トラックバック

March 14, 2007

Stuart で知られる Saatchi Gallery に中国語版

今朝たまたま読んだ記事に出ていたのですが、
Charles Saatchi draws Chinese artists to his gallery's retooled Web site - International Herald Tribune
ロンドンの Staachi Gallery の Web サイトに 中国語版ができてるんだそうです。このギャラリー、学生アーティストのための SNS 的サービス Stuart が結構注目されてますが、中国人の学生からの需要に気づいて、彼らが使いやすいようにということですね。でもなんか今見た様子では、トップページだけ中国語版が用意されているような感じでしたけど。

現代美術マーケットが今加熱気味とか聞きますが(よく知らないけど)、中国のアーティストも注目されてるらしいですねぇ。それにしてもなんというか、フットワークが軽いですね、Saatchi Gallery も、Stuart に登録してる中国人学生も。

投稿者 ryoji : 09:45 AM | トラックバック

March 10, 2007

第32回ディジタル図書館ワークショップ

第32回ディジタル図書館ワークショップに参加してきました。筑波大って今は秋葉原キャンパスがあるんですねー。素敵。ビバ!つくばエクスプレス。

神崎正英さんの大変役に立つレクチャーにつづいての、パネルディスカッションに参加させて頂きました。「メタデータの相互運用は本当に可能か?」という。国立国会図書館の中井万知子さん、国文学研究資料館の五島敏芳さん、コーディネータに筑波大学の宇陀則彦さんに神崎さんも交じえてのディスカッションでした。

僕は何につけ「不完全でも実際やってみるのが大事」と考える人なので、一番メタデータの活用が遅れてる博物館の人のくせにヘラヘラと楽観的な意見をお話ししてきました。図書館や文書館のデータと博物館のデータが一緒に検索したりマッシュアップできたりすれば、かなりいろいろ面白いことができるはず。まぁ、その前に自分たちの持ってるデータを早く世の中で使ってもらえるようにしなくちゃいけないのですが。

あとメタデータ云々という話だと、どうしてもどういうボキャブラリを定義するかとか、どういうモデルを作るかという話に集中してしまいがちなのですが、ちょっと前から、僕はそういう属性情報的なものの整備以前に、とにかく対象となるモノのアイデンティティをきっちり確立することが大事だということが(ようやく)わかってきたので、そういうことも少し話題にしてきました。まず、グローバルに使える ID を振って、それにアクセスできるようにすること。それができてはじめて、じゃあどういう属性を共通で持ちましょうかという話に意味が出てくるわけで。図書館の ISBN や全国書誌番号のようなものが博物館には何もないので、まずそこをなんとかしないといけない。もちろん今からであれば、URI として使えるものを考えるってのが現実的でしょうね。神崎さんも Amazon の asin の例を引き合いにしてそんな事もおっしゃってました。

投稿者 ryoji : 12:59 AM | トラックバック