« February 2005 | メイン | April 2005 »

March 30, 2005

HEML: Historical Event Markup and Linking project

Historical Event Markup and Linking Project

歴史的イベントを記述するためのプロジェクト。これのツールにいろいろ食わせてみたいっす。

投稿者 ryoji : 06:00 PM | コメント (2) | トラックバック

March 29, 2005

中国国家図書館的数字化工作

漢字文献デジタル画像化に関する事業促進検討会 - デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構/DMC Keio Universityというのに行ってきました。

で、中国国家図書館ですよ。いろんな資料のデジタル化プロジェクトをやってるそうなのですが、これがすげえ。まず数が桁ちがい。そりゃそうなんですが、ものすごい量です。紹介されてたプロジェクトとしては、拓本のデジタル化 (Dublin Core を使ってる)、西夏文献総合地方誌、そして国際敦煌プロジェクト。古典籍のデジタル化にあたっては、モデルやカタログ・ルールの策定も行なったとか。

投稿者 ryoji : 01:26 AM | トラックバック

なつかし

石川さんからコメントがあったのでリファラを見たら119日記が。おー。…と熟読してたら総合造景というのが。ううぅ、なつかしいなぁ。なんか、泣けてきます。学生たちも楽しそうで何よりです。ビデオルームでは僕もさんざんゲームやってたなぁ。CG つくって休憩時間にゲーム。もうブラウン管ばっか見てた。でもいまだに視力は1.5。

あとこの棚、石川さんの作品が見えますね(上の段に2つ)。

あ、あと僕らの落書きも出てますな。

投稿者 ryoji : 01:00 AM | コメント (3) | トラックバック

March 27, 2005

Banksy のいたずら

A Wooster Exclusive: Banksy Hits New York's Most Famous Museums (All of them)

有名美術館に自分の絵をこっそり置き逃げ犯の手口ときっかけ | Excite エキサイト : ニュース

NYの美術館に自画持参、名作の間にちゃっかり展示

これを権威に対する挑発的なイタズラと見るなら、美術館が一本とられちゃいましたね、とか、この行為自体がアートだ、とか言ってしまえるのかもしれません。でも美術館はたくさんのお客さんが来るところです。もし Banksy がただのイタズラ犯じゃなくて、こっそり飾られたものに危険物でも仕込んであったら…と思うと、笑って済ませられない事件です。

投稿者 ryoji : 10:30 AM | トラックバック

March 23, 2005

テリー・イーグルトン『アフター・セオリー』

今日書店で買いました。

アフター・セオリー―ポスト・モダニズムを超えて

まだちょっとしか読んでませんが、『ポストモダニズムの幻想』の続編的な感じがしますね。しかしイーグルトンの本を読む自分は、文化理論に関心があるのか悪口雑言が読みたいだけなのかわかりません。んー、両方か(希望)。

投稿者 ryoji : 11:37 PM | コメント (3) | トラックバック

テストファースト

(貧乏な人のための)Perl モジュールの作り方。 : torus solutions!を参考に、テストファースト・プログラミングを初めて(をい!)試してます。うーむ、これは結構、いやかなり、いいかも。前にちょっと Java で JUnit をやってみよう、と思ったときは、Eclipse とか含めていろいろ一度に覚えようとして挫折しましたが、慣れた Perl なら簡単でした。もう余計な心配するより先にテストしたほうが絶対に精神的に楽。テストファーストを勧める本とかでは「テストを書くのが楽しくなる」とかありますが、そこまではさすがにいきません。が、モジュールを書くときはどうせインターフェースを決めながら作るので、仕様のアイデアをメモするくらいのつもりでテストを書けば、そのままずっと使えていい感じです。

Test::Tutorialに、

AHHHHHHH!!!! NOT TESTING! Anything but testing! Beat me, whip me, send me to Detroit, but don't make me write tests!

*sob*

Besides, I don't know how to write the damned things.

とかあって笑いました。

ついでにメモ。CVSの基礎練習

投稿者 ryoji : 11:27 PM | トラックバック

お面かぶり

教えてもらったんですが、

尾形月耕 《奥沢九品仏来迎》 (絹本着色, 明治43年)

この絵に描かれてる行事は、今もやってるようです。

おめんかぶり

お面かぶり

その上、これが行なわれる浄真寺の九品仏(9体の阿弥陀如来)は、髪が青いのです。お面と同じデザインです。

投稿者 ryoji : 01:02 AM | コメント (1) | トラックバック

March 21, 2005

日本のジュエリー100年展 @ 東京都庭園美術館

私達の装身具:1850-1950 日本のジュエリー100年展を観てきました。渋い展覧会で、面白かったですよー。「ジュエリー」といっても、宝石よりもむしろ明治から戦前にかけての工芸、とくに金工、漆工の実用的・産業的な面に光をあてた展覧会という面が強いように思いました。というかまぁ、アクセサリーですね。でも例えば

明治期の最大の課題が不平等条約の改正であったとすれば、洋装化のひとつとしてジュエリーのもつ意味も決して小さくはない。さらに、明治5年の行幸に際しては、天皇自らが「洋服を著してその範を垂示」するなど、洋装化には時代の変化を国民の目に印象づける意味もあったのである。 (同展カタログ、p.63)

とか、やはりここでも明治天皇と近代化政策みたいなトピックが出てきたりして、骨太なところもあり、よかったです。

もちろん、モノも結構面白くて、東都の四季写真蒔絵櫛・笄 (たまたま違うサイトで見つけてしまった) という、「写真蒔絵」なんていう技法によるものがあったりして。へーへーって感じ。写ってるのは寛永寺らしいですね。あとやはり自分の好みからすると文明開花系の図案がもう素敵すぎます。「電線にツバメ図銀蒔絵べっ甲櫛」とか「電灯かんざし」とか「ラッパかんざし」とか、蝙蝠傘の図案の櫛とか!もう!うひょーー!…って、すみません、どうしてもアレゲなものに目がいってしまいます。でも別に悪趣味じゃないんですよ、ホント。「電線にツバメ図」なんかは図案としての完成度はかなり高いんじゃないかと思います(個人的には、ですが)。

もちろんモロモロの超絶的な技巧を凝らした品やユーモラスなデザインの数々は観てて飽きませんでしたが、あと面白かったのはやはり図案。面相でチマチマ描いてある動物なんかが、すごいかわいかったりして。小さく上手に描くって難しそうですが、うーむ素晴しき職人技。あといくつか図案を並べて描いてあって、そのうち一つに「決定」とか書きこまれてたりするものがあって、どうもプレゼン資料にしてクライアントに見せてたらしい、というのもあったりして興味深いです。

戦時期の貴金属召し上げ(「金の飾りは銃後の恥辱」「きょうから金の国調」、ともに神戸大学付属図書館の新聞記事文庫。すばらしい)を乗りこえて残ってきた貴重な品々でもあるわけで、そういう意味でも考えさせられる所のある展覧会でした。

投稿者 ryoji : 10:56 PM | コメント (1) | トラックバック

マルセル・デュシャンと20世紀美術 @ 横浜美術館

もう終わってしまいそうだったので、マルセル・デュシャンと20世紀美術 @ 横浜美術館を見てきました。再制作のものなどが多いものの、デュシャンのよく知られた作品をまとめて観る機会にはよかったと思います。

デュシャンの作品と、それらに影響受けたり引用をしたりした作品が並べられていたりするのですが、そのことが逆にデュシャンのユニークさを際立たせていたように見えました。特に一連のレディ・メイドをそう感じたのですが、デュシャンの作品って、あんまり芸術芸術してないっていうか。レディ・メイドは当然なのかもしれませんが、他の作品でも多かれ少なかれそういう印象を受けました。他の作家と並べてみたときに、まるでデュシャンだけ違うルールでプレイしてるみたいな違和感があるというか。特に自転車の車輪。ほんとに味も香りもなくて見てても新聞紙を噛んでるみたい。いいとかよくないとか考えても意味ないなっていう。確かにある意味すごいかも。

デュシャンは語る

『デュシャンは語る』からの引用がところどころ壁面に書かれていたのですが、この本を読んだときに、あーこの人は芸術より幸福のほうがずっと大事だったんだな、という感想を持ったのを思いだしました。アートに関する発言は全般的に覚めてるんですが、でもそのことにとても満足しているような。生き方としていいよな、こういうの、と思いました。

投稿者 ryoji : 03:08 PM | トラックバック

福岡県立美術館の状況

昨日の地震について、福岡県立美術館のサイトには、はやくもお知らせがでてますね。

大規模な被害はありませんでした。

とのことで、良かったです。安全確保のため、しばらく休館になるようです。

投稿者 ryoji : 02:24 AM | コメント (2) | トラックバック

March 20, 2005

謝恩会

先日、ムサビの芸文の謝恩会に呼んでいただきました。ミュージアム1999 ロアラブッシュというお店もよかったし。卒業生の皆さん、おめでとうございました。これからのご活躍をお祈りしています。

で、こういう飲みの席で、ここのところナゼか元同僚や学生の恋愛相談ばかり受けてます。でも人に話したくなるような恋の悩みをかかえてる人って、結局そのときモテ状態なことが多くて(モテて困惑してる)、なんだかなーというところも正直あり。楽しそうですけど。アレですかね、年の近い既婚者の意見を聞いてみたいということなのでしょうかね。

しかしここのところあまりにも立て続けに相談に乗ってたので、みんなで「恋の非常勤講師!」とか「ラヴ・プロフェッサー!」とかいって遊んでました。担当は「ラヴ・マネージメントI [通年 4単位]」(通称ラマネ)。

投稿者 ryoji : 03:06 AM | トラックバック

Meadowの見た目がダメ

Emacs が大好きなので、Windows ではMeadowでしょ、と思ってたのだけど、ずいぶん前から使ってない。なんでだっけー? と思ってさっき久しぶりに起動してみたら、そうでした、見た目が気にくわないのでした。

特にフォント。BDF は橘フォントは好きだけど、めんどくさいです。よく 16dot の設定が例にあげられてるんですが、わたしゃはあの日本語 16 dot フォントを美しいという人の感覚は理解できないです(英数字はまぁかわいいかな)。なんであんなのがデフォルトなの? とにかく面倒なのでもう MS ゴシックでもいいよ、たいてい Windows 上ではそれデフォルトで使ってるし、と思っても、これが信じられないくらい醜い。特に日本語とアルファベットのバランスがめちゃくちゃ。16dot くらいならまだしも、そんなデカイ字やだ。で 14dot 以下にすると、もう見てらんない。いくら Emacs 好きでもこんな醜いのは使ってられないやーって思いました。なんでこうなるんだろ? 普通のエディタみたいに普通に表示してくれればいいのに。それにフォントの設定ごときであんな .emacs をゴリゴリ書きたくない。絶対やだ。あれはもう完全にバッド・ノウハウってやつですね。

そういえば、こないだShibuya Perl Mongers : バッドノウハウカンファレンス 2004 発表資料とレポートをニヤニヤしながら読んでたんですが、「5分でわかる Perl パワフルテクニック」の「my 変数マニアックス」で大爆笑。最高です。

投稿者 ryoji : 03:04 AM | コメント (3) | トラックバック

March 19, 2005

OpenSearch

A9 が OpenSearch だそうで。OpenSearch by A9: blog.bulknews.net によると

ユーザはログインすることで、すでに OpenSearch に対応しているエンジン を好きに選択して自分のカラムに追加することができる。エンジン開発者は、検索結果のフォーマットをちょいといじれば、A9 のユーザに使ってもらうことができる。Hacker (Etech 風にいうと Remixer) であれば、これらのエンジンを使ってメタサーチサイトを作ったり、自分のプロダクトに組み込むのが容易になる。

ふむー。OpenSearch RSS と OpenSearch Description Documents という2つのフォーマット、そして OpenSearch Aggregators という機能というかツールの組合せ。これって OAI-PMH とかとも似てるかも。Aggregators は OAI-PMH でいうとハーベスタみたいな感じか。PMH はメタデータを集めてくるためだけのフォーマットなので、検索とかのサービスは別といえば別ですが。しかし返答フォーマットに RSS を使うっていうのはすごい現実的な選択ですよねー。検索エンジン提供者にとっての参入障壁はこれ以上もう下がりようがないって感じがします。

なんかこういうの見ると、同じ横断検索つっても Z39.50 とかってスゲー面倒くさそうな感じに見えてしまいますねー。まぁ、HTTP だからステートとか関係ない、とか、URI みたいな土台がしっかりしてるとか、そういう時代の違いもありますよね、きっと。

投稿者 ryoji : 04:11 PM | トラックバック

愛知県美術館の資料アーカイヴ

愛知県美術館が資料・アーカイヴズとして近現代作家についてのアーカイヴと、瑛九および藤井達吉についての各種資料を公開していますね。zip をダウンロードしてローカルで使う形で、ブラウザで見るようになってます。

投稿者 ryoji : 02:35 PM | トラックバック

DCMI Period で時代を表現してみる

DCMI Period Encoding Scheme で時代を表現してみる。

<!-- 平安時代 -->
<Period name="平安時代">
	<start>794</start>
	<end>1192</end>
</Period>

<!-- 11世紀 -->
<Period name="11世紀">
	<start>1001</start>
	<end>1100</start>
</Period>

<!-- 昭和 -->
<Period name="昭和">
	<start>1926-12-25</start>
	<end>1989-01-08</end>
</Period>

<!-- 昭和50年代 -->
<Period name="昭和50年代">
	<start scheme="和暦">昭和50年</scheme>
	<end scheme="和暦">昭和59年</scheme>
</Period>

例えば「奈良時代から平安時代」や「6世紀から8世紀」のような、 期間から始まって期間で終わるという表現は…うーむ、

If a non-numeric encoding is used then matching is maximally inclusive: i.e. if a start component is expressed as a named era then the interval being identified starts at the beginning of the era, and conversely for an end component the interval ends at the end of the named era.

ということなので、start にも end にも名前による時代をいれていいみたいだ。 (name は IMPLIED なので省略) たとえば、

<Period>
	<start scheme="時代">平安時代</start>
	<end scheme="時代">奈良時代</end>
</Period>

いや、scheme="時代" は適当すぎると思うけど。 でも

In this context the name is non-normative

ということなので、start に「平安時代」を指定したからといって 最初の例と自動的に結び付けられるというわけにはいかなさそうだ。 DTD では start も end も PCDATA なので、むしろ例えば

<Period>
	<start scheme="DCMI Period">
		<Period name="奈良時代">
			<start>710</start>
			<end>794</end>
		</Period>
	</start>
	<end scheme="DCMI Period">
		<Period name="平安時代">
			<start>794</start>
			<end>1192</end>
		</Period>
	</end>
</Period>

とかやってもいいのだろうか?(scheme="DCMI Period" っていうのは適当) これでいいなら、わりと自由にいろんな scheme を使えそう。 それとも scheme をちゃんと決めてやったほうがいいのか?

どっちにしろ、結果的に次のように解釈されればいいわけだ。

<Period>
	<start>710</start>
	<end>1192</end>
</Period>

ふむ。

さてここまでは同じ scheme を使う表現だったけど、「複数の期間の重ね合わせ」を 表現したい、ということが文化財関係ではごく普通にある。 例えば「江戸時代」で「19世紀」とか。この場合、最終的には、

<Period>
	<start>1801</start>
	<end>1867</end>
</Period>

のように解釈されればいい。

For multiple disjoint intervals, repeated instances of DCMI Period may be used.

という説明があるけど、これは「互いに離れた期間」ということだろうから、 「10世紀と18世紀」みたいなときに使う話だ。 だから複数の Period 要素を併記したときには和がとられるはず。

<Period>
	<start scheme="時代">江戸時代</start>
	<end scheme="世紀">19</end>
</Period>

としたくなるところだし(19世紀のほうは見易さのため適当に)、

it is possible to express different components using different notations if desired.

というわけで文法的にも間違ってはいないのだけれど、 これはダメで、なぜなら前にも引用したところに、

If a non-numeric encoding is used then matching is maximally inclusive:

ということなので、この例だと

<Period>
	<start>1603</start>
	<end>1900</end>
</Period>

と解釈されてしまうはず。70年くらいの幅のつもりが300年の幅になっちゃう。 それに前後がない場合はどうすんだとか(江戸時代で18世紀とか、平安時代で10世紀とか)、 えーとつまり、積をとる方法がないから困るわけだ。

もし時代の表現に DCMI Period を使いたいなら、単純な期間 (両端が W3C-DTF で表現できるような)なら問題ない。 両端が期間でもあるような場合、論理和がとられるということになる。 複数の期間の論理積を使いたい場合には、先にアプリケーション側で (W3C-DTF とかの形で)切り出してやらないといけない、ということになる。 でもそれなら、最初から W3C-DTF だけを使うのとたいして変わらない。 XML とかに出力するアプリケーションがそれぞれで W3C-DTF に変換してしまうと、 そいつらを集めて使う時にもともとどう書いてあったかわからなくなってしまう。 すると、昭和元年も大正15年も 1926 年になってしまって、 順序が決められないし、集めてきてから「昭和で検索」とかできなくなってしまう。

さらに、Period の問題ではないけれどもう一つ困るのは、推定された年の表現だ。 「1800年頃」の「頃」ってどうするんだ?

というわけで、文化財情報で時代・時期を表現するためには、

といったものを扱える必要があるだろう。 このうち最後の 2 つが DCMI Period では扱えないので、その辺は考えてやる必要がある。 その上で、構造化した表現と人間が読むための字面を機械的に 相互変換できないのであれば、表示用の文字列を別にもつことになる、のかな。 (EAD なんかだと標準化した書き方は attribute としてもってて、タグの内容に表示用というか人間用の記述があるみたい。RLG Best Paractice Guidelines for Encoded Archival Description とか参照。)

探せばどこかに全部の条件を満たすようなのがあるのかしらん?

ちなみにここでは年のことしか考えてません。日付のことは完全に無視してます。 そこまでやりだすとものすごい大変なことになりそう。

投稿者 ryoji : 02:22 PM | トラックバック

March 17, 2005

Object ID のライセンスが ICOM に

ICOM News ネタをもう一つ。Object ID: an international standard for describing artは文化財の盗難や不正な取引に対抗するために開発された、文化財を特定するための標準です。盗難や不正取引に対処するためには美術や文化財の専門家だけでなく、警察、保険関係者、税関などなどが協力していく必要があります。こういう状況では、物品の特定のためにできるだけ単純な方法が必要で、Object ID では Checklist をその手段として提供しています。

去年のソウル大会では、もともと Object ID を開発していた J. P. Getty と ICOM の間で非排他的な利用について合意したようです。ということで、Object ID の trademark を使いたければ ICOM から許諾をとるということになるようです。

投稿者 ryoji : 01:06 AM | トラックバック

March 16, 2005

メディア・リテラシーのテストとしての「ゲーム脳」

東京都がいわゆる「ゲーム脳」の研究に本格的に着手、というニュースをTBS でさっきやってました。あるゲーム好きの子供の脳波をはかって前頭前野の活動が低下してますね、みたいなことを例の森昭雄教授が出てきて話していました。

ゲームが子供に与える影響を科学的に研究するっていうのは、まあいいと思います。やったらよろしいのではないでしょうか。しかし気になるのは、森教授の「ゲーム脳」説が相当に厳しい批判を浴びている、という事実がニュースの中では全く触れられていないという点です。

「ゲーム脳」関連記事こちらから - [ゲーム業界ニュース]All About
『ゲーム脳の恐怖』森昭雄
読冊日記2002年7月下旬

挙げたらキリがないのでこのへんで。似たような批判はちょっと検索すればゾロゾロ出てきますよね。だからたぶん、日常的にネットを使っていて「ゲーム脳」説に関心をもったことのある人は、おそらくかなりの割合で「あの説は色々な問題が指摘されている」「トンデモ扱いしてる人も結構いる」ということを知っているでしょう。そうでない人はTBS の先のニュースを見たら、あるいは「都が本格着手するくらいだから、学界でも有力な説なのだろう」という受けとりかたをするかもしれません(しないかもしれません、もちろん)。少なくとも、ネットにおける「ゲーム脳」関連の話題では、上記のような批判の存在はほぼ常識に近いといっていいでしょう。それがさっきのニュースでは、ごっそり全部落ちている。

なにかと話題のライブドアの堀江社長がこないだ「ネットユーザにはリテラシーがつきはじめている」「マスメディアと違い、ユーザが主体的に多くの情報から判断できる」みたいな発言をしてたように思います。その見方自体は以前から言われてることですが、実例っていうことでは、例えばこういう所にあらわれてきてるのかもしれませんね。んで、それが本当の「デジタル・デバイド」問題なのかも、とか。

投稿者 ryoji : 11:48 PM | トラックバック

国際化ドメイン名

.museum ドメインでは、国際化ドメイン名の登録も行ってるという話が、ICOM Nuews に載ってました。国際化ドメイン名…あまりにも興味がもてなくて何も知らなかったんですが、なんか http://日本.icom.museum/ でアクセスすると ICOM 日本委員会にリダイレクトされますね。うーん、しかしやっぱりこれが便利なものとは全然思えません。きっと使いやすくなるような気がするんだろうけど、ドメイン名のような下のほうの仕組みで対応する話じゃない気がします。セキュリティ上の懸念もあるようですし。

結局、Keep it simple っていうのが説得力あるよなぁ、と。

投稿者 ryoji : 10:19 AM | コメント (2) | トラックバック

博物館災害援助

ICOM - Disaster Relief for Museums

少し前から、スリランカ沖地震と津波被害について ICOM がまとめサイトを作っています…が、よくわかっていない所が多いようですね…。関連する ICOM の出版物リストなどは、今後の役にたつかもしれません。タイからのレポートなども読んでおこうと思います。

投稿者 ryoji : 12:17 AM | トラックバック

March 15, 2005

フィッシング詐欺

この度、UFJ銀行のセキュリティーの向上に伴いまして、オンライン上でのご本人確認が必要となります。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
近ごろ話題のフィッシング詐欺。初めてメールが来ました。ほほー、これが…って感じです。

UFJ銀行を偽装した電子メール詐欺が発生していますのでご注意ください : UFJ銀行

フィッシング詐欺サイト情報

投稿者 ryoji : 11:37 PM | トラックバック

JavaScript is a Scheme-like language

Matzにっき経由で読んだJSON in JavaScriptによると、JavaScript というのは

It is a Scheme-like language with C-like syntax and soft objects.

をを、さうだつたのかー。CとかJavaとかみたく見えるけど実はLispやSchemeに近い、という話。言われてみればそんな気も。最近 DHTML とか ajax とかいじったり本も買ってみたりしてるんですが、思ってたより楽しいんですよねー。

JavaScript & DHTMLクックブック―Webエキスパート必携テクニック集

初めて JavaScript をいじったのはもう7年くらい前になりますが、その時はすぐに使わなくなったんですよね。クワクボさんなんかと「気持ち悪いですよねー」とか言ってた記憶があります(遠い目)。しかし今使ってみるとそんなでもない。ていうかむしろ無名関数とかクロージャとかがあって面白い。いや気持ち悪さはそんなに変わらないんだけど、そのキモチワル面白いのがこれまた…ハッ!? ひょっとしてこれも ちょっぴり Lisp をかじったおかげでは…!?

でも JavaScript の参考書って、特に辞書みたいなやつだと、そういう実は変ちくりんな所について全然触れてないような気がします。もったいないようでもあり、まあそんなの気持ち悪いから(便利だけどね)当然か、という気がするようでもあり。

投稿者 ryoji : 12:19 AM | コメント (1) | トラックバック

March 14, 2005

発表終了

研究会での発表が無事終了。来て頂いた皆様、ありがとうございました。

大きな字にしたのも結構ウケてたみたいだし、よかったかな、と。
わかりやすさと迫力重視で、ちょっとバカっぽいくらいのプレゼンにしていったんですが、内容的には実は結構、世の美術館情報システムとは全然違った考えを出していたところもあるので、会場から怒りの質問攻撃とかってあったら怖いなー、とか思ってたのですが、そんなオソロシイ事態も起きず、良かった(たぶん)です。

あとこの Ajax で Amazon 検索に似たインターフェースで芸大DBを検索するっていうものを、発表の準備中に現実逃避して作ってしまったので、それもプレゼンの中で見せてみました(なんだかマネしてばっかだな)。面白がる人が若干名「どうやってるんですか?」って聞きにきてくれたのが嬉しかったですが、でも全般には反応薄かったかなー。もちょっと「ををー」ってなるかと思ってたんですけどねー。(すみませんが、ちょっとお見せすることはできません…) ま、自分が楽しめたのでいいんですが。

投稿者 ryoji : 12:29 AM | コメント (3) | トラックバック

美術史のためのバーチャル・ライブラリー

Virtual Library for Art History - arthistoricum.net

美術史関係の Web ディレクトリをはじめとするサービス統合が目標、でいいのかな? ドイツ。

投稿者 ryoji : 12:27 AM | トラックバック

美術館にアートを贈る会

という会があるんですね。前にテレビでルーヴル美術館の特集をやってたときに、ルーヴルには「ルーヴル友の会」というのがあって、そこがかなり寄贈してる、って話が出てたのを思いだしました。

『美術館にアートを贈る会』を考える

投稿者 ryoji : 12:23 AM | トラックバック

March 13, 2005

こわれものの略語の上に

CIDOC CRM が ISO DIS を通過した話題で、RLG の Tony Gill が「ついでに言うと、CRM はちゃんとメンテされてない他の様々な標準に対する興味深い counterexapme だ」と発言して、こんな記事を紹介してました。

James Michalko: "Building on fragile acronyms"

投稿者 ryoji : 11:00 PM | トラックバック

March 11, 2005

CIDOC CRM が ISO DIS を通過

国際博物館会議のドキュメンテーション委員会(ICOM CIDOC) の SIG が開発したThe CIDOC CRMは、ISO標準のプロセスを進めてきていたのですが(TC46/SC4 - Information and documentation/Technical interoperability)、DIS (国際規格原案) の投票が終了し、反対票がなかったということで、最終国際規格案を経ず、直接これから発行プロセスに入るというニュースが ML で流れました。えー、つまり、正式に ISO 標準になったほぼなりそう、ということです。

すばらしい!たった一度ミーティングに参加したっきりですが、こういうプロセスにちょっとでも参加できたことを、あらためて嬉しく思っています。

文化遺産情報のData ModelとCRM

CIDOC CRM については翻訳が出ています。それと僕も概要を紹介する文章を書いたことがあるので、参考まで。

投稿者 ryoji : 11:14 PM | トラックバック

March 06, 2005

準備

来週末の発表の準備がー。

とりあえず「字を大きくする」ことは決めたのですが…。話を面白くしたいとは思うのですが、難しいですねー。詳細は捨てて、なるだけ言いたいことをハッキリわかりやすく言うために、ちょっとバカっぽくなってもいいかな、とか思ってるんですが。主張そのものはとてもシンプルなので、ストレートにやりたいなぁ、と。でも学会なのに、あんまりアレだと「何当たり前のこと言ってんだ」とかならないかとか、小心者的心配がわいてきます。あー。

投稿者 ryoji : 11:31 PM | コメント (2) | トラックバック

March 04, 2005

プレゼン

「プレゼンテーションにおける高橋メソッド」から辿って見たプレゼン資料が面白かったのでメモ。

perl.com: Giving Lightning Talksその紹介

投稿者 ryoji : 12:04 AM | トラックバック

March 02, 2005

独立行政法人国立美術館・所蔵作品検索(試行版)

国立美術館の所蔵品検索システムの試行版が公開されてます。

本システムは、独立行政法人国立美術館の4つの美術館が、概ね、 平成14年度末(2003年3月末)までに収蔵した所蔵作品の総合目録を 検索するものです。一部に準備中のものがありますが、下記「掲載状況」 から収録件数をご確認いただけます。

すげえ。画像は著作権が切れてないものが多いらしく、そんなに沢山は見られませんが(東京、京都は近代美術館だからねー。国立国際も近現代だし)。約22,000点ほどの作品が収録されてるとのこと。西洋美術館国立国際はそれぞれのサイトでは所蔵品の検索ができないみたいなので、ここだけが頼りですね。英文もほとんど付いてるようですし、充実してます。

著作権の問題で画像が出せないのは仕方ないとして、冊子体の目録は出版されているので、「どの目録に載ってるか」がわかると素晴しかろうと思います。芸大美術館DBはそういう設計にしました。Webで画像が見られなくても、掲載目録と目録上の番号がわかってれば、あとはまあ図書館にでも行ってくれれば、冊子の目録には写真載ってますよ、ということで。
あとあれですね、個人的な感覚っていう部分になりますが、インターフェースはあまり好きじゃないかも…。もうちょっとこう、プリティな方が好みなので。

投稿者 ryoji : 11:07 PM | トラックバック