June 20, 2006

?b とリテラシー

あいかわらず ?b は話題になってるページをチェックするだけで自分では使ってません。話題チェックには便利なんだけど。

で、なんか ?b の人気エントリーを見てると凹むことがよくあるんですが、それはこういう新しいサービスをガンガン使っているからといってリテラシー (というか、資料批判のセンス) が向上するわけじゃないってことをまざまざと見せつけられるから。あたりまえなんですけれどね…。すごくわかりやすく見えてしまうので…。どれが、とは書きませんが、どう見ても根拠の怪しい陰謀論やら煽り記事に大量のユーザが反応して「これはひどい」とかつけて、知らなかったとか読んでおくべきだとかコメントしてるのを見ると、もうちょっと「アヤシゲ」な話にハナが利かないとヤバくないですか? と思うわけです。まぁ、それだけ注目されると、たいてい批判的なコメントしてる人もいるので多少は安心するんですが。

投稿者 ryoji : 11:32 PM | トラックバック

April 21, 2006

メディア・アートのコミュニティ・サイト: Rhizome.org

Rhizome.org というサイトの存在を iflal art libraries section の ML で知りました。「ニューメディア・アートのコミュニティのオンライン・プラットフォーム」だそうで (カタカナばっかになってしまった)。日本では「ニューメディア」って言わないですけどね。Mission として

Our programs support the creation, presentation, discussion and preservation of contemporary art that uses new technologies in significant ways.

となってるのですが、メディア・アートの preservation でホントに何か本格的なことができたら結構画期的なんじゃないかと思うのですが、ちょっと詳しい情報が見つかりません。もうちょっと見てみよっと。

もともとはメーリングリストから始まって、NPO になり、New Museum of Contemporary Art と提携して、現在は会員制の組織になってるそうです。メディアアートの展覧会企画やジャーナリズムのほか、作家や作品についての ArtBase と、批評の TextBase という 2 つのアーカイブをメンテナンスしてるようです。あとカレンダーと job opportunity と Web Hosting …ですか。コミュニティのベースっていうからそういうものなのかもしれませんが、なんかこうなってくると、ちょっと総花的で中途半端になりそうな印象もありますが、どうなんでしょうね。

投稿者 ryoji : 12:53 AM | トラックバック

April 20, 2006

イベント情報のメタデータ

Google Calendar が話題になってるようなので、改めてイベント関連のメタデータをチェック。Google Calendar は Mac の iCal が web で使えるようになった、くらいの部分しか僕には見えてないです。(GMail 連携とかはアカウントないのでわからんです。Google Local 連携とかも良さげですが。でも GMail 連携って GMail のメッセージに追加データをつけられて、GMail で受けとるとそれを処理できて、ということですよね。MHC みたいになってると素敵なのに、とか思ってしまいました)

iCalendar が今のところ一番広く使われてるスケジュールのデータフォーマットなわけですが、独立したスケジュール専用のデータじゃなく、他の様々な情報と組み合わせてメタデータの枠組みでスケジュール情報を扱いたい、と。それで RSS 1.0 Modules: Event とか RDFical とか。ただ神崎正英さんも言っているように、RSS の mod event はイマイチっぽいところがあって、少なくとも目についたところでは RSS に スケジュール埋めこむのには RDFical のほうが使われてるように見えます (海外は未チェック)。このほか、microformats ということで hCalendar なんていうのもあるんですねー。小文字の semantic web なのはわかるんですが、これそんなに嬉しいかなぁ。でも、簡単な HTML なら書けるよ、という人があまり特殊なシステムを使わずにメタデータを出せるという意味では注目していいのかも。えーと、すごい具体的に思い描くなら、美術館のサイトで学芸員が管理してて、weblog ツールみたいなのを使ってるにせよ使ってないにせよ多少は HTML を書く必要があるっていうとこは結構あると思うんですよね。で、そこに microformats でメタデータ手書きってのは案外アリなのかも。いや、もうちょっとマシに、イベント情報を入力するとテンプレートに従って実際のページを出力するみたいなツールを使ってる場合でも、iCalendar とか別に出すよりは microformats のほうが断然楽だろうな、とは思います。

でもいずれにしろ、エンドユーザが (スケジュールソフトとかに取り込むとかして) 直接役に立てられる形式っていうと今のところは iCalendar だと思うので、やっぱりイベント情報を何らかの形でデータとして提供するなら、まずは iCalendar なんでしょうね。

ちなみに bloc は iCalendar だけでなく RDFical でも出力してくれますね。でも RDFical ってどれくらい使われてるんだろ? そしてどのように? 気になります。Tokyo Art Beat は RSS をいろいろ出してくれてるのはいいんだけれども、スケジュールデータは無し。せっかくちゃんとしたデータがあるんだから、RDFical とか埋め込んどいてくれれば iCalendar にして取り込めるのにね。超残念。

投稿者 ryoji : 12:20 AM | トラックバック

April 03, 2006

Flickr CreativeCommons Photo Search

面白かったらしい JavaScript のチュートリアルのスライドを見てたら、flickr にある CreativeCommons ライセンスの写真を素材として結構使っていて、あーなるほど CC licesed な素材集としての Flickr っていうのも使いであるなぁと。でも flickr のサイトに用意されてるインターフェースだと、キーワードで cc ライセンスなものを探すのがやりにくいので、flickr cc search なんて作ってみました。

なんか、これも探せば誰かがもっとちゃんとしたの作ってそうな気がするんですが…。
(って試しに今また探してみたらこんなのが。でも結局は微妙に違うけど) えーと、これ作るのに僕で2時間弱くらいです (いちいちサーバにアップしながらテストして)。慣れてる人ならもっとずっと短時間でできるでしょう…つまり、API が整備されてさえいれば、下手すると探すより作ったほうが全然早いという。すごい状況ですよね、これって。

投稿者 ryoji : 11:28 PM | トラックバック

March 07, 2006

?Bの不思議

?Bをたまに見てます。使ってなくて、見るだけなんですけど。それでもまぁ、?Bのユーザの人達 (間違いなく相当偏ってる) の注目してるネタをパラパラっと見ることができてわりに重宝してます。

でも自分がブックマークを使うときの感覚では全然理解できないことがあるんです。たとえばこないだ krugle っていうオープンソースソフトのための検索エンジンが出てくるらしいって話が hotwired japan の記事になってたんですね。で、自分だったらこの記事読んだら www.krugle.net にブックマークします。絶対そうする。でも ?B を見ると、www.krugle.net にブックマークしてる人はたったの1人、逆にその hotwired の記事にブックマークしてる人はなんと169人。対象を直接チェックするより記事をチェックしておく人のほうが断然多いというのは、ちょっと感覚的に理解できないです。なんなんだろう、これって。むー。

投稿者 ryoji : 12:42 AM | コメント (2) | トラックバック

December 30, 2005

livedoor PICS と Flickr

livedoor PICSflickr そっくりになって、話題を呼んでますね。確かに、これはヒドい。恥ずかしくないのかなぁ?

確かに、著作権法上は、サイトデザインは著作権保護対象になりません。
でも、だからといって、成功して輝いているオリジナルをまんまパクッて涼しい顔して良いものでしょうか?
- 小鳥ピヨピヨ(a cheeping little bird): livedoorがmixiに引き続きFlickrにインスパイアされすぎた件について

僕は心情的にはこういう感覚に近くて、ヤダなーと思うのですが、そういう人ばかりでもないようで。

そうそう、「Flickr みたいのがほしい」んじゃなくて「Flickr がほしい」んですよね。この戦略は正しい気がするなぁ。
- livedoor PICS: Yet another Flickr clone: blog.bulknews.net

むー。でも、こういうのが当たり前で正しい戦略ということになってしまうと、新しいデザイン・より良いデザインを作るインセンティブはどうなってしまうのでしょうか…。それに、どの業界でもあること、という人もいますが「あること」だから「悪くない」というのは誤謬ですよね。法的には問題ないんでしょうが、少なくとも褒められたことではないでしょう。

本題と関係ないですが、「インスパイアされる」と言うべきことろで「インスパイアする」と言う人が時々いて気持ちわるいです。

投稿者 ryoji : 11:16 AM | トラックバック

October 31, 2005

じんぼう

BOOK TOWN じんぼうというところで神保町の古書店の本を検索できますね。NII。連想検索はお得意の GETA ですね。

投稿者 ryoji : 09:31 PM | トラックバック

Tokyo Art Beat

ためしにTokyo Art Beat にアカウントを作ってみました。ふむー、これはよくできてる。近所のイベントとかいい感じ。でもこれ、この人数で編集してるって、結構すごいですね。大変そう。

あーしかし、東京限定なんですよね…。自分では登録できないみたいだし。ユーザの数がある程度いるなら、傾向の似てるリストを使ってオススメとかしてほしいなぁ。bloc といい、なんかこう、ちょっとずつ違うんですよね、欲しいのと。って言うばっかりですな(自分で作れ?)。

投稿者 ryoji : 09:09 PM | トラックバック

September 18, 2005

ためしに bloc

イベント情報共有サービスの bloc自分のアカウントを作ってみました。便利なのかどうかまだよくわかりませんが、ま、ものは試しということで。

ちょっとだけいじってみて「うーむ」と思ったところ。僕が勘違いしてるのかもしれませんが…

直接管理者にメールして訊け、って感じですよね…。そういうのについては腰が重いので、もうちょっと使ってみてから考えます。

投稿者 ryoji : 08:36 PM | トラックバック

August 09, 2005

がんばれ国会図書館

【山形浩生】「ウェブ図書館」縮小のてんまつ――国立国会図書館の路線変更を読む via textfile.org

うーむ、僕もこの寄せられた意見を読むとちょっと暗い気持ちになりますね。紙だと特に問題と思われていないことでも、インターネットとなるとなぜか問題視されてしまったりするんですよねー(「違法な情報」とか)。

だからガンバレ国会図書館! あなたたちの21世紀における存在意義がいま問われようとしているんだから。

そうだ、がんばれがんばれ! しかし意見募集で集まったのはたったの11件みたい。slashdot.jp でも意見募集が終わってから話題になってたし。意見募集してることがもっと話題になってれば違う結果になったんじゃないかなぁ。

投稿者 ryoji : 10:02 AM | トラックバック

July 28, 2005

RDF と Hatena ID Auto-Discovery

naoyaのはてなダイアリー - 続々 Hatena ID Auto-Discovery
とか
Tociyuki::Diary - Hatena ID Auto-DiscoveryをRDFで考えてみました
とか、勉強になります。ちょっとしたメモ - 作者を表すURIとホームページのURIあたりの議論というのはやはりわかりづらいというか、とっつきにくい問題なような気がするのですが(とくにページが存在しなければ http: スキームでもよい、というあたりとか)、よく見ておかないとなー。でも自分のようにモノについての情報を扱うというのも、Web で直接アクセスできないものについて記述するという意味では同じような点に注意しとかないといけないんでしょうね。

ところで、ここの「ページ作者のアカウントを表すプロパティ」の定義を見ててふと思ったんですが、こうして作ったプロパティを上に書いてある FOAF と DC を使った表現に相当するというか、そのショートカットになってるということを示す方法ってないのかしらん。うーむ、自分の見た感じでは見つかりません…。CIDOC Conceprual Reference Model なんかだと(実装はともかく)そういう考え方があるので、なんとなくあると便利そうな気がするんですが。

投稿者 ryoji : 10:32 AM | トラックバック

July 14, 2005

米国発 広がる「ブッククロッシング」

via サイコドクターぶらり旅(2005-07-13)

おもしろーい。

投稿者 ryoji : 01:38 PM | トラックバック

July 11, 2005

Google Maps API は楽しい

Google Maps APIで遊んでみました。雰囲気を確かめただけで、お見せできるようなものは作ってませんが。楽しいなぁ。そんだけです。

奈文研遺跡データベースには世界測地系の入ってるデータもあり。いじってみたい…。

投稿者 ryoji : 12:29 AM | トラックバック

July 08, 2005

明治期の本を読む

国立国会図書館が近代デジタルライブラリーをやってるのは知っていましたが、実際調べものがあると、ありがたみがわかります。というか、わかりました。松平定信『集古十種』とかじっくり見ちゃった。高圧縮画像がプロプライエタリな形式なのが残念なような気もしますが、GIF があるので大丈夫。

投稿者 ryoji : 09:57 AM | トラックバック

June 17, 2005

情報園芸

実はハーブを育ててます。バジル、ルッコラがメインで、あとミニトマトとアップルミントとイタリアンパセリが少し。バジルとルッコラは、去年もやってたのですが、青虫にまるはだかにされて悲しい思いをしたので、今年はリベンジなのです。気をつけてるだけあって、今年はバジルもルッコラもぼーぼーになってきました。ルッコラなんか、パッと見ほとんど雑草です。

なんか育てるのは楽しいのです。以前ある外国人と話してるときに Wikipedia の話題になって(ちょっとそのころ、いくらか書きこんだりしてたのです)、「情報が育っていく様子を見るのが楽しい」と言ったら「Information Gardening だね」と言われて、それいい言葉だなーと思ったのでした。でも、どっかで使われてたりしないかなと思って検索しても、園芸ショップのサイトしかみつからず。無念。

投稿者 ryoji : 10:27 AM | トラックバック

May 16, 2005

blogWatcher

blogWatcher 面白いですね。「ユリイカ」のバースト度の推移とか。2004年9月のほうが派手にバーストしてるんですね。

ところでこの XML って、XML にしなくてもよさそうな…。

投稿者 ryoji : 11:48 PM | コメント (3) | トラックバック

May 14, 2005

本棚サービス

ブクログとか本棚.orgとかを使ってみたい。というのは、本を買う時に迷ったあげく買うことが多くて、しかもそういう本に限って結局ちゃんと読んでなかったりして、買ったかどうか記憶が曖昧になることが多いから。つまり「あれ、これ持ってたっけ?」となることが多いからです。携帯電話で上のような個人本棚系サービスをうまく使うと解消できそうな気がするのです(ただしその前にボロボロの古い PHS から今ドキの携帯に乗り換えないといけないわけですが)。

しかーし、問題はもう一つあって、Amazon Web サービスに依存したサービスしか見あたらないということ (というか上の2つ以外知りません)。つまり Amazon で売ってる本しか対象にならないってことです。といっても、そんなに特別マニアックな本を僕がもってるわけではないのですが、例えば展覧会カタログなんかほぼ全滅なわけです。たいてい ISBN もついてないし。それから、古い本もダメ。といって、もちろんゴリゴリ自分で1からデータ入力なんてマッピラゴメンです。何が言いたいかというと、Webcatが Web サービスやってくれないかなぁー。ということです。

投稿者 ryoji : 12:49 AM | コメント (2) | トラックバック

April 27, 2005

国立公文書館の Digital Archive

国立公文書館 | Digital Archive が運用開始してますね。デジタルギャラリーの Jpeg 2000 版は IE に plugin を入れないと見られないようですが、Jpeg 2000 で使う jpip プロトコルも使ってるようです。

投稿者 ryoji : 11:33 PM | コメント (2) | トラックバック

SKOS Core

SKOS Core Guideというのが出てますね。

SKOS Core provides a model for expressing the basic structure and content of concept schemes (thesauri, classification schemes, subject heading lists, taxonomies, terminologies, glossaries and other types of controlled vocabulary).

というわけで、統制語彙やシソーラスを RDF で表現するモデルです。しばらく前から出てたようですが、よく知りませんでした。主題標目とか分類語彙表とかは、やはり RDF 使うよなーと思ってたのですが、当然のようにやってたんですね。まだしっかり読みこんでないのですが、シンボルとかも扱えるようになってるんですね。これは、使えるかも。

ま、あまりシステム設計の早い段階で統制語彙を導入するのはよくないような気がしているので、実際使うとしたらまだ先だろうとは思いますが。

投稿者 ryoji : 10:55 PM | トラックバック

April 18, 2005

XML と RDF

Stefano's Linotype ~ A No-nonsense Guide to Semantic Web Specs for XML People [Part II]XML vs. RDF で挙げられている4つの比較のうちの最後:

last, but not least, the XML model does not make the relationships between elements explicit and uniquely addressable.

ふむ。どうも「RDFを使わずに単なるXMLだけでもとりあえず表現できそうなモデルを、なんでわざわざRDFにするのか」という疑問が (RDF/XML構文ってめちゃくちゃ冗長な感じだし) なんとなくモヤモヤとあったのですが、多少すっきりしました。要素間の関係の意味を明示的かつ一意に表現すること、ツリーの形に依存しないこと、グローバルなリソースの識別を可能にすること、といったあたりでしょうか。

identification については次回といことらしいのですが、早く読みたいです。

投稿者 ryoji : 04:13 PM | コメント (2) | トラックバック

folksonomy と controlled vocaburaries

Many-to-Many: folksonomies controlled vocabulariesよりメモ。

Building, maintaining, and enforcing a controlled vocabulary is, relative to folksonomies, enormously expensive, both in the development time, and in the cost to the user, especailly the amateur user, in using the system.

投稿者 ryoji : 10:55 AM | コメント (3) | トラックバック

April 16, 2005

del.icio.us

先日からdel.icio.us を使ってるんですが、面白い。最初は単に自分のブックマークの延長、くらいにしか思わなかったんですが、inbox を使ってみると俄然面白くなりました。ソーシャルといっても別にコミュニティがあってみたいな感じじゃないのがあっさりしてるし。はてなブックマークも見てみたんですが、当然こちらはほとんどが日本語のリソースで、ちょっと狭い領域で勉強したり調べものしたりするには向かないかな、と。それに英語のリソースだと自分であちこち経回って調べるのは大変だけど、del.icio.us だとそれは他人がやってくれるという。自分が何も貢献してないような気がしますが、まぁそれはそれ。

サマリー書いたほうがいいのかなぁ?

投稿者 ryoji : 12:43 AM | コメント (2) | トラックバック

April 09, 2005

ネット上の日本の近代文学情報

先日買った『ユリイカ4月号 特集:ブログ作法』を読んでいたら、小谷野敦「ミクシィは『出会い系』か?」の中の一節に、

これは驚くべきことで、海外であれば、有名作家に関するウェブサイトは詳細なものがあるのが普通で、川端や芥川レヴェルの作家にそれがないというのは、日本の日本文学者の責任でもあろう。(p.121)

また、

(…)古典的な日本文学などというのは、ホットな話題にはなりにくいから、ネットは栄えない、かつ人文学そのものが衰退していて、インターネットの時代とか言われつつ、川端康成の公式ウェブサイトすらない (のは川端記念会の責任か?) のでは、悪循環に陥っている。頑張っているのは国文学研究資料館だが、要するに予算もなければ熱意のある人もいない、ということで、私が、どうもインターネット上の議論、というのに興味が湧かないのはそのせいかもしれない。(p.121)

とあって、「そうだよなー」とすんなり納得しかけたのですが、いやちょっとまて、小谷野氏自身も「日本文学者」の一人ではないのか?(この記事では「比較文学」ってなってるけど) と引っかかってしまいました。

みんなそうなんですよ。歴史系でもどっかで「ナントカ文書が電子化されて公開されましたね」と言う話にたいして「すごいですね。ところで、ホゲホゲ文書はいつになるんでしょうね?」という反応はあっても、「じゃあホゲホゲ文書は私がやりましょう」という人は全然いないのです。自分がやることだと思ってない。もし「日本の日本文学者の責任」が自分にもあると小谷野氏が感じているのならそれは立派なことで、たぶんおおかたの研究者は「自分以外の誰かの責任」 (たとえば川端記念会) としか感じておられないのではないだろーか。ここで言われているように予算もなければ熱意のある人もいなくて、その分野の研究者も「誰かやってくれれば使うけど、自分はやりたくない」という状態なのです。

もう一つ、これは多分に僕の妄想かもしれないのですが、人文系の、特に芸術系の研究者の中には、自分の研究は世の中の役に立たないと思ってる人が結構いて、しかもことによるとその「役に立たない」事をやるのが何か高尚なことだと思ってる様子さえ感じられることがあるのですよ。で、そうだとしたら研究によって何かしら世間に contribute するという意識自体がもうハナからあんまりないってことになるわけで。そのうえ人文系の人には「無ければ自分でつくる」という感覚を持ちあわせてる人も少なくて。

そういう人達が「ネット上での議論に興味が持てない」のは当然で、それは「その分野の人が貢献してないから」だよな、と。

でも学者と違うところで、青空文庫のような素晴しい活動もあるので、希望はあるんですけどね。

投稿者 ryoji : 12:41 PM | トラックバック

March 30, 2005

HEML: Historical Event Markup and Linking project

Historical Event Markup and Linking Project

歴史的イベントを記述するためのプロジェクト。これのツールにいろいろ食わせてみたいっす。

投稿者 ryoji : 06:00 PM | コメント (2) | トラックバック

March 19, 2005

OpenSearch

A9 が OpenSearch だそうで。OpenSearch by A9: blog.bulknews.net によると

ユーザはログインすることで、すでに OpenSearch に対応しているエンジン を好きに選択して自分のカラムに追加することができる。エンジン開発者は、検索結果のフォーマットをちょいといじれば、A9 のユーザに使ってもらうことができる。Hacker (Etech 風にいうと Remixer) であれば、これらのエンジンを使ってメタサーチサイトを作ったり、自分のプロダクトに組み込むのが容易になる。

ふむー。OpenSearch RSS と OpenSearch Description Documents という2つのフォーマット、そして OpenSearch Aggregators という機能というかツールの組合せ。これって OAI-PMH とかとも似てるかも。Aggregators は OAI-PMH でいうとハーベスタみたいな感じか。PMH はメタデータを集めてくるためだけのフォーマットなので、検索とかのサービスは別といえば別ですが。しかし返答フォーマットに RSS を使うっていうのはすごい現実的な選択ですよねー。検索エンジン提供者にとっての参入障壁はこれ以上もう下がりようがないって感じがします。

なんかこういうの見ると、同じ横断検索つっても Z39.50 とかってスゲー面倒くさそうな感じに見えてしまいますねー。まぁ、HTTP だからステートとか関係ない、とか、URI みたいな土台がしっかりしてるとか、そういう時代の違いもありますよね、きっと。

投稿者 ryoji : 04:11 PM | トラックバック

March 16, 2005

メディア・リテラシーのテストとしての「ゲーム脳」

東京都がいわゆる「ゲーム脳」の研究に本格的に着手、というニュースをTBS でさっきやってました。あるゲーム好きの子供の脳波をはかって前頭前野の活動が低下してますね、みたいなことを例の森昭雄教授が出てきて話していました。

ゲームが子供に与える影響を科学的に研究するっていうのは、まあいいと思います。やったらよろしいのではないでしょうか。しかし気になるのは、森教授の「ゲーム脳」説が相当に厳しい批判を浴びている、という事実がニュースの中では全く触れられていないという点です。

「ゲーム脳」関連記事こちらから - [ゲーム業界ニュース]All About
『ゲーム脳の恐怖』森昭雄
読冊日記2002年7月下旬

挙げたらキリがないのでこのへんで。似たような批判はちょっと検索すればゾロゾロ出てきますよね。だからたぶん、日常的にネットを使っていて「ゲーム脳」説に関心をもったことのある人は、おそらくかなりの割合で「あの説は色々な問題が指摘されている」「トンデモ扱いしてる人も結構いる」ということを知っているでしょう。そうでない人はTBS の先のニュースを見たら、あるいは「都が本格着手するくらいだから、学界でも有力な説なのだろう」という受けとりかたをするかもしれません(しないかもしれません、もちろん)。少なくとも、ネットにおける「ゲーム脳」関連の話題では、上記のような批判の存在はほぼ常識に近いといっていいでしょう。それがさっきのニュースでは、ごっそり全部落ちている。

なにかと話題のライブドアの堀江社長がこないだ「ネットユーザにはリテラシーがつきはじめている」「マスメディアと違い、ユーザが主体的に多くの情報から判断できる」みたいな発言をしてたように思います。その見方自体は以前から言われてることですが、実例っていうことでは、例えばこういう所にあらわれてきてるのかもしれませんね。んで、それが本当の「デジタル・デバイド」問題なのかも、とか。

投稿者 ryoji : 11:48 PM | トラックバック

国際化ドメイン名

.museum ドメインでは、国際化ドメイン名の登録も行ってるという話が、ICOM Nuews に載ってました。国際化ドメイン名…あまりにも興味がもてなくて何も知らなかったんですが、なんか http://日本.icom.museum/ でアクセスすると ICOM 日本委員会にリダイレクトされますね。うーん、しかしやっぱりこれが便利なものとは全然思えません。きっと使いやすくなるような気がするんだろうけど、ドメイン名のような下のほうの仕組みで対応する話じゃない気がします。セキュリティ上の懸念もあるようですし。

結局、Keep it simple っていうのが説得力あるよなぁ、と。

投稿者 ryoji : 10:19 AM | コメント (2) | トラックバック

March 15, 2005

フィッシング詐欺

この度、UFJ銀行のセキュリティーの向上に伴いまして、オンライン上でのご本人確認が必要となります。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
近ごろ話題のフィッシング詐欺。初めてメールが来ました。ほほー、これが…って感じです。

UFJ銀行を偽装した電子メール詐欺が発生していますのでご注意ください : UFJ銀行

フィッシング詐欺サイト情報

投稿者 ryoji : 11:37 PM | トラックバック

March 14, 2005

美術史のためのバーチャル・ライブラリー

Virtual Library for Art History - arthistoricum.net

美術史関係の Web ディレクトリをはじめとするサービス統合が目標、でいいのかな? ドイツ。

投稿者 ryoji : 12:27 AM | トラックバック

February 21, 2005

大きい画像のための Bookmarklet

画像ビューアのやつ(名前考えろよ)、ブックマークレットにしてみました。

LargeImageViewer

表示してるページのうち一番大きな画像を使います。画像だけが表示されていればそれを使います。Firefox でしか試していません。

そもそもこれ、自分自身が結構 Web から大きな画像をみる機会がありまして、スクロールバーで表示位置を調整するのがスゲー嫌な感じ、というのが動機です。ですんで正直自分で使うことしか考えておりません…。でも勉強になりました。縮小とか、もうちょっとやりたい気もしますが、飽きてきました :-)。やるとすれば IE でサムネイルでの表示位置調整を直すくらいかなぁ。

投稿者 ryoji : 12:55 AM | コメント (3) | トラックバック

February 18, 2005

Viewer その後

改めて Image Viewer を作りました。一応 IE 6でも動きます(小画面の枠を使った表示領域の移動ができませんが)。URL指定で好きな画像で試せますが、どうも画像を入れ替えたときの挙動がおかしいです。なかなか難儀やなぁ。

ブックマークレットにしたいんですが、作り方調べなきゃ。うー、作業のトロいことよ。飽きずに完成させられるかしらん。ローカルの画像も扱えないとあまり嬉しくないなぁ、と思ってたのですが、セキュリティ的にダメっぽい。そりゃそうか。

投稿者 ryoji : 12:42 AM | コメント (2) | トラックバック

February 15, 2005

とりあえずビューア

Annotated Image Viewer はちょっと頑張ってみた分 web kanzaki のやつを見落してたのはショックでしたが(涙)、まあこれで Annotation まわりは再発明しなくていいってことさ、と前向きに。

大きな画像 (といっても一度に読み込めない程じゃないもの。せいぜい数千 pixel 四方) のためのビューアの機能にとりあえず集中してみます。小さな画面にサムネイル出してナビゲーション、とか、何段階かにズームとか。

…ん。それってデカい画像に出あったときのためにブックマークレットとかにしておくと良さげ。

投稿者 ryoji : 02:15 AM | トラックバック

February 14, 2005

うお、そのまんまだった

http://www.kanzaki.com/にある「Image Annotator - 画像メタデータの生成」ってそのまんまじゃん。しかもよくできてる。見落としてた…。がっくり。

投稿者 ryoji : 10:46 AM | トラックバック

ハックしてみた

この週末に遊びで Annotated Image Viewer (注釈付き画像ビューワ、IE非対応) というのを作ってみました。画像をドラッグして表示位置をかえたり、範囲を選択して注釈をつけたり。まだ全然機能もたりないし問題もあるけど、まあ遊びなので。これで保存とかできると楽しくなるかもしれないなぁ、とか。

コード書くの久しぶりだったので楽しかったです。やー疲れた。作るのにやけに時間かかったけど、DHTML っていうんですか、ああいうの初めてなので、ま、こんなもんでしょう。慣れてる人ならもっとサクっとできるんだろうな。どうも GUI って慣れなくて。

それにしても。書いてる途中で足し算引き算を間違えすぎです自分。ホント数字に弱いんだなぁ…。

投稿者 ryoji : 01:28 AM | トラックバック

February 12, 2005

Google Maps

あちこちで話題になってる Google Maps ですが、いやーさすがです。こりゃあ大変よろしい。e国宝とかもああいうのにできないのかな。館内で観られるやつは GIGA VIEW のプラグイン使ってて結構イイ感じではあるんですけどね。
んで、さっき自分でも簡単な JavaScript でページ内の枠に大きい画像をクリップして表示して、マウスドラッグで動かすみたいのを作ってみたんですが、楽しいです。分割読みこみとかすんのは面倒くさそうだけど、これで画像にアノテーションを付けたいなぁ。

それと Google Maps 見てて「こんなののデモをどっかで見たような…」と思い出したのが iPalletnexus 。これも結構面白いソフトなんですけど、今見てみたらスタンドアローンでしか動かないみたいですね。残念。もったいないよなぁ。これやってる堀内カラーは硝子ビューなんていう面白い古典籍閲覧ツールを作ってたりするところなんですが。

iPalletnexus もそうだけど、デカい画像をサクサク閲覧しながらアノテーションをうまくつけていけたら、やっぱり楽しそう。こんな感じでツールチップみたいに出してもいいかもしんない。とか、Annotea とかと何か連動するとか(全然わかってなくて書いてますが)。つけたアノテーションにどんどんスレッドで突っ込み入れたり、皆がつけたアノテーションを一度に表示したりとか。アノテーションで画像を検索したりとか。なんだー結構楽しいことできそう。誰かやって(違)。

投稿者 ryoji : 03:39 AM | コメント (6) | トラックバック

February 11, 2005

図書館ミュージカル

サイコドクターぶらり旅より。イイです。

投稿者 ryoji : 12:15 AM | コメント (1) | トラックバック

January 29, 2005

Lisp


Paul Graham『ハッカーと画家―コンピュータ時代の創造者たち』
(オーム社、2005年)を買いしました。

ハッカーと画家―コンピュータ時代の創造者たち

ええ、私も河合さんのとこで「普通のやつらの上を行け」を読んで Lisp をかじってみたクチです。ベンチャーには別に興味ないですが。実際 Lisp はものすごい面白くてパワフルで驚きの連続でした。…でも結局使ってないんですよね。やっぱりそれでもユーザが少なすぎます。「Lisp」で検索しても、新しかったり活発だったりする日本のコミュニティってないみたいだし。いやそう見えないだけかもしれないけど。Gaucheは面白そうですけどね。それくらいなような。すぐに使えて、どの実装を使うか悩まなくて済んで、面倒くさそうなところはいい具合にライブラリを誰かが作ってくれてて、しかもドキュメントもばっちりで、みたいになってないと僕のような末端の言語利用者にはいつまでたっても敷居が高いのです。ま、Lisp をかじったおかげで、一番使ってる Perl の理解も深まったけど (ESRの言うとおりでした)。

ちなみに野田 開のウェブ・サイトというところに On Lisp が。勉強する暇があったら読みたいんですけどねー。

投稿者 ryoji : 12:14 PM | トラックバック

January 18, 2005

google

司書の目と耳から。Google PrintGoogle Scholar。知らなかったのでメモ。

投稿者 ryoji : 10:51 PM | トラックバック

January 17, 2005

新書マップ

新書マップ〜テーマで探す新書ガイド〜はテーマの近さを視覚的に表示しながら新書をナビゲートしてくれる。おもろい。汎用連想計算エンジン GETA を使ってる。

文化遺産オンラインも作品解説の文章を使って Webcat plus につないでるけど、やはり辞書に左右されるところが結構あって、ときどき妙な具合になる。分野に特化したような、形態素解析のための辞書を別に与えてやればもっと実用的になるのかなぁ。

投稿者 ryoji : 11:46 AM | トラックバック

January 13, 2005

自由な知識には自由なソフトウェアと自由なファイル形式が必要

Free Knowledge requires Free Software and Free File Formats 日本語訳からメモ。

我々の成果の独自の複製を作成するためにプロプライエタリなソフトウェアのベンダから許可を得る必要があるとなると、それはもう自由とはいえない。

さらに、

我々が情報をプロプライエタリであったり、特許の足かせのあるファイル形式で提供すれば、自由に対する責任に反するだけでなく、自由な知識ということになっているものを利用したい他の人たちに、プロプライエタリなソフトウェアを使うよう強いることになってしまう。

投稿者 ryoji : 09:18 PM | コメント (2) | トラックバック

January 03, 2005

bloc

bloc

blocは、コンサートやライブ、あるいは展覧会等のイベント開催情報、映画やテレビ、ラジオの上映/放送情報、本やCD、DVDやその他商品の発売日情報等のスケジュールなど、日付を有する情報をメモして管理するためのサービスです。

これ、これ近いですね。近い近い。うーん。でも違う。コンセプトが違う。

投稿者 ryoji : 11:27 PM | トラックバック

December 29, 2004

semantic web の本

セマンティック・ウェブのためのRDF/OWL入門は、The Web KANZAKI の人の本で、僕はかなりここのメタ情報とセマンティック・ウェブにお世話になっているので、書籍の形になったものも当然欲しいと思っていた。もう一冊の方は、たまたま本屋で隣りに平積みされていたんだけど、Tim Berners-Lee の長めの序文とかついていたのと、目次を見て。
セマンティック・ウェブのためのRDF/OWL入門 進化するWeb セマンティックWeb
まぁ、いつまでも他人の書いたもので勉強してるだけじゃなくて、自分で現実のコードを書いたりしないといけないんだけど。

投稿者 ryoji : 10:22 PM | トラックバック